
手書きアンケートシステム ピクトローグ
展示スペースにおけるアンケートは、主催者が参加者の反応を調査することが最大の目的です。しかしそこにはマーケティング等の主催者の意図が中心となり、アンケートの形式も投書や投稿といった一方通行なコミュニケーションが中心でした。私たちは、アンケートは主催者と参加者がコミュニケーションする重要な機会だと捉え、ユーザの展示会への参加や、参加者同士のコミュニケーションを促す「ユーザ参加型」のアンケートシステムを提案します。本アンケートシステムは東京都写真美術館にてポストデジグラフティー展、及びパラレル・ニッポン現代日本建築展にて設置されました。なお現在は早稲田大学大学院国際情報通信研究科長研究室と共同で新たなシステムを考案中です。
タッチディスプレイとコンピュータを応用し、手書きによる入力が可能なアンケートシステムを製作しました。16個のウィンドウがあり、書き込みの閲覧ができます。一つのウィンドウを選択すると書き込みウィンドウとなり、ユーザは書き込んだり、削除して新規作成、もしくは追加編集が可能です。
このようにウィンドウ数を固定し、書き込みの編集をユーザが行えることによって自由度が上がり、また書き手も閲覧させることや追加、削除されることを意識します。このようなプロセスの中でユーザ同士のコミュニケーションが活性化されます。また、書かれる内容はログが記録され、書かれた時系列で書き込みの閲覧が可能です。
本展覧会は2006年8月12日から2006年10月15日まで東京都写真美術館地下一階映像展示室で開催されました。本展では、1960年代から国際的な評価を受けていた日本のデジタル表現から、80年代の拡がりを経て現在にいたる「ポスト・デジタル(デジタル以降)」の動向を理解するための様々な作品が行われました。
アンケートシステムは展示作品の一つとして展示空間内部に設置され、「デジグラフィー」という本展の内容に即したものとなりました。展示内容の影響もあり絵を中心とした自由なコメントが見られ、多くの来館者に非常に人気のコーナーとなりました。
本展覧会は2006年10月21日(土)から2006年12月3日(日)まで東京都写真美術館地下一階映像展示室で開催されました。過去10年(1996年~2006年)に竣工した日本を中心とした建築から、代表的な110作品を選び、社会文化状況と対比させながら展示を行うものです。アンケートシステムは会場入り口に設置されました。写真を中心とした様々な建築家と建築物についての展示に対し、自由記述のアンケートを行う事ができます。描かれたアンケートは建築家や建築物への感想や、展示企画への率直な感想が描かれ、様々な意見・主張が活発に行われました。